きぶくれぺんぎんのblog

今月のヘビーローテーション: The Rumbling / SiM

Youngblood 〜若気の至り〜

 

YouTubeでMVを見ていると,時に考えさせられることがある.

5 Seconds of SummerのYoungbloodという曲をご存知だろうか.

5 Seconds of SummerYouTubeで検索すると日本人がまず興味を持つのはタイトルにもある「Youngblood」という曲だと思う.何故ならば海外のロックバンドなのにMVの撮影場所は日本,出演者も日本人だからである.

https://youtu.be/-RJSbO8UZVY

ところで,Youngbloodとは辞書で引くと「若気の至り」といったニュアンスらしい.実際,曲の歌詞には恋愛の駆け引きや相手に対する不信感、愛憎が表現されている.ここまでは巷に溢れる曲の1つだが,この曲のMVが単に日本で撮影されていることだけでなく,内容含めて個人的にとても興味深い.

MVの概要としては,60年間共に歩んできた熟年夫婦が,とある薬を使って若かりし頃に戻るというものだ.しかしその薬には副作用があり,24時間経つと死んでしまう.若返った2人は残された時間を最後まで楽しみ,最期は手を握りあって亡くなる.初めて見た時,軽い衝撃を受けた.

 

私は現在介護職として高齢者を相手に日々働いている.中には介護に対して拒否を示す高齢者の方もおられ,「自分で好きなようにするからほっといて.」そんな言葉を時折耳にする.それでも安全のため,健康のため,或いは御家族様のため,様々な要因でその言葉を無視するような形で介護しないといけない場面が訪れる.

この現状に関して私はよく考えこんでしまうのだ.勿論,バランス良く食事を摂取すると健康状態は改善するだろう.運動を適度に実施するといつかは安定した自立歩行ができるようになるだろう.しかし果たしてそれは本当に今必要なことなのだろうか.高齢者の介護度が低くなって仕事が楽になる介護職員や,元気な姿を再度見たい御家族様のエゴ,或いはお節介になってしまっているのではないか.当のご本人はどうなのだろうか.食べたくもない食べ物を食べさせられたり,好きでもない運動をさせられたりしてまで元気になりたいと思っているのだろうか.

もしあのMVの薬が存在していたとしたら,高齢者の方々はどうするのだろうか.使うのだろうか.使わないのだろうか.過去のために使うのか.未来のために使わないのか.使う人がいるとしたら,,,私が日々やっていることは何の意味があるのか...

こんなことを考えてしまうのも「若気の至り」なのだろうか...

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